門倉有希

海のような空
飛行機雲の波濤(はとう)がよぎる

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九月の黄昏　金木犀の薫風(かぜ)
街路樹の向こうに　あなたを見つけた

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空を見上げて　星降る夜は
波の向こうに　おまえが目に浮かぶ

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幼馴染のあの娘が　今日は眩しい
白いブーケは　幸せ色なのね

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私たち　お似合いの　恋人と呼ばれてたんよ
二人して夢一つ　見つめ心つないでたんよ

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やめて…下手な嘘 抱いて…今はただ
雨にぬれたノラ 帰りついたあんた…

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私が鴎に　生まれてきたら
恋などしないで　生きてもゆける

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だからって運命(さだめ)は　お金で買えないわ
今のままでいいの　こうして逢えれば…

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一生一度きりの別れならばいいものを
人は幾度となく　悲しみを繰り返す

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時が過ぎても　変らずにいてね
いつも少年の　そのままの心で

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