岡ゆう子

風に揺れてる　水仙に
涙があふれる　越前岬

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ひとりで濡れれば　冷たい雨も
ふたりで濡れれば　暖かい

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風もないのに　散り急ぐ
白梅(はな)の生命(いのち)の　哀(あわ)れさよ

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こころを焔(ほのお)が　染めるよに
紅(あか)く彩(いろ)づく　花紅葉

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街の灯りが　やさしく揺れる
雨が嬉しい　ふたり傘

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お酒におぼれ　弱音を吐いて
泣かせて欲しいと　云ったひと

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風があなたの　匂いをつれて
美濃に短い　秋が来る

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波の花咲く　博多の湾(うみ)で
産湯(うぶゆ)をつかった　勇み肌

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盆に帰ろか　それとも暮れか
それも出来ずに　幾年(いくとせ)過ぎた

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優しさよりも　強さが欲しい…
わがまゝでしょうか　こんな私って

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