朝花美穂

そりゃあ生きてりゃ　誰だって
泣きたい日もある　辛い日も

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青雲遥か　棚引いて
桜は謳(うた)う　湊山

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碧(あお)い日本海(たいかい)　空仰ぎ
威風堂々　大山は

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別れてくれと　云う前に
死ねよと云って　ほしかった

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雨の路地裏　水溜(みずたま)り
誰がこぼした　涙やら

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三日おくれの　便りをのせて
船が行く行く　波浮(はぶ)港

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夜の波止場にゃ　誰(だ)あれもいない
霧にブイの灯　泣くばかり

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軒下三寸　借りうけまして
申しあげます　おっ母さん

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山裾の紅い燈(ひ)　指差す憂(うれ)い顔
あれが　私(あたし)の居たところ

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お江戸の闇を　切り裂いて
小判千両　ひと稼ぎ

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