入日茜

幼気な瞳だけ
君はまだ今も嘘をつけずに

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長い長い夜が明けるように
ものがたりがひとつ終わりを告げる

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雪の降らない　都会のクリスマス
この街で迎えて　10年が経つ

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もしも私が明日死ぬのだとしたら…
そんなことを思いながら手紙を書いてみます

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夜更けの酒場で騒いでた頃の
古い壁にもたれて夜を明かした

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冬の鴎が　旅立ちを待ってる
舗道の桜も　まだ時季を待ってる

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黄昏は巡る生命の色
胸の奥で眠っている　古の記憶の色

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動けなかった
明かりも点けず

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それは　恋に似た運命の出会いだった
このカメラを抱えたまま　僕は動けなかった

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忘れかけてたあの想いを
もう一度探しにいこうかな

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