二見颯一

泣けた　泣けた
こらえ切れずに　泣けたっけ

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見送らないでと　君は言ったけど
やっぱりもう一度　逢いたくて…

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木曽の峠は　やまびこ峠
夢を追いかけ　旅立つ背(せな)に

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忘れた昔に　灯りを入れて
ひとり呑んでる　駅裏酒場

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姿隠して　鳴く山鳩よ
誰を恋しと　鳴くのやら

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一目でいいから　逢いたくて
夜汽車を乗り継ぎ　来たと言う

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「てェへんだ～　てェへんだ～」
聞いておくんな　見てくんな

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空の青さに　あこがれて
竹は真っすぐ　伸びてゆく

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塵(ちり)にまみれた　昭和の幻(ゆめ)と
他人(ひと)が笑おうと　気にしない

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松風さわぐ　丘の上
古城よ独(ひと)り　何偲ぶ

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